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初心者ライターが引っかかりやすいブラック案件とは?

初心者ライターさんは、とにかく実績を増やさなければと思い、相場から大きく外れた報酬の案件に応募してしまう場合があります。

相場から外れていても、書きやすく実力が身につくのであれば請けてもいいでしょう。

しかし、低報酬であるうえに、請けても自分のためにならないブラック案件も存在するため、十分に注意が必要です。

この記事では、ブラック案件の特徴とブラック案件に引っかからないための対策法を解説しています。

ブラック案件とは?


ブラック案件に具体的な定義はありません。
私は、次のような案件をブラック案件だと考えています。

異常なまでの低単価

文字単価の相場はジャンルによって異なりますが、大体1文字あたり0.8~1.5円程度です。
文字単価0.5円の案件も見かけますが、書きやすく数をこなせるのであれば請けてもいいと考えています。

しかし、文字単価0.1円や0.01円など無報酬に近い金額を提示している案件は請けない方がいいでしょう。
文字単価0.1円の場合、2,000文字を書いても200円にしかなりません。

初心者ライターさんは、2,000文字を書くのに最低1時間はかかるかと思いますが、この場合1時間働いても200円、8時間働いても1,600円しか稼げないことになります。

書いているうちにパフォーマンスが下がっていくので、1,000円ぐらいしか稼げない可能性もあるでしょう。
このようなクライアントは、ライターのことを大切にすることなど考えていません。

どれだけ、「実績を積める」、「丁寧なフィードバックで実力が付く」などアピール文が掲載されていても、無報酬に近い単価の案件は請けない方がいいでしょう。

単価に対してレギュレーションが厳しすぎる

文字単価に対して、レギュレーションが厳しすぎる場合も注意が必要です。
10P以上の細かいマニュアルが送られてきて、1つでも違反していれば修正依頼されるなど、非常に厳しいルールが定められている場合があります。

慣れるまでに時間がかかり、慣れても修正依頼を免れられないような場合には、請けない方がいいと考えています。

ただし、10Pのうち9Pは文章に関する一般的なルールで、案件独自のルールは1P分しかない場合もあるので、マニュアルを確認してから請けるかどうかを決めてもいいでしょう。

低報酬すぎるテスト記事

ほとんどの案件には、テスト記事が設けられています。
テスト記事でライターの質を見極めることは、ごく一般的なことです。

ライターとしては、テストに合格できるようにしっかりとした記事を書きたいところですが、テスト記事の報酬に注目することが大切です。

「テスト記事が無報酬」、「不合格の場合は無報酬」、「合格しても文字単価0.1円以下の報酬しか支払われない」といった場合は注意しましょう。

ただ、合格後の条件が良い場合は、テスト記事を請けてみてもいいと考えています。(クライアントの過去評価の確認は必須)

本採用する気が初めから無い

低単価のテスト記事を大量に集めるだけ集めて、「記事の品質が弊社の定める基準に満たなかった」などと言い、応募者全員を不合格にするクライアントもいます。

「テスト記事に合格後は高単価で依頼する」といった文言が記載されており、テスト記事の報酬額が著しく低い場合は注意しましょう。

ブラック案件に引っかからないためには?


ブラック案件に引っかからないように、次の2つをチェックしましょう。

募集要項をよく確認する

募集要項には、文字数や文字単価、求める人物像、諸条件などが記載されています。
報酬については必ず確認しておきましょう。

注意したいのは、2,000~10,000文字、報酬1,000円といった書き方をしている案件です。
2,000文字で報酬が1,000円の場合は文字単価0.5円となりますが、10,000文字であれば文字単価0.1円相当となります。

記事によって規定の文字数が異なると記載されており、報酬が文字単価ではなく一律料金となっている場合は注意が必要です。

クライアントの評価を確認する

クラウドソーシングサイトでは、クライアントの評価を見れるようになっています。過去に、そのクライアントから仕事を請けたライターの評価コメントを確認できます。

「テスト記事は不合格だった」といったコメントが大量にあり、継続で依頼が決定したという内容のコメントが無い場合は、低単価でテスト記事を大量に集めるタイプのクライアントの可能性が高いでしょう。

過去には、「月30万円も可能!」、「業界最高水準の報酬!」などと記載し、10,000文字のテスト記事を100円で書かせ、不合格にした記事をそのまま自社メディアにアップしていたというケースがあります。

「不合格であっても記事を使用することがある」などと案件概要に記載し、ライターからのクレーム対策をしていた用意周到ぶりです。

もちろん、そのクライアントの評価コメント欄は不合格者であふれかえっています。
たまたま、そのことについて調べる機会があったのですが、その案件のクライアントは別の詐欺事件で告訴されている人物でした。

このように、初心者ライターを食い物にするクライアントもいるため、甘い言葉に引っかからないように注意しましょう。

良いクライアントとだけ取引しよう


駆け出しだからといって、ブラック案件に応募する必要はありません。
適正な報酬を支払ってくれる質の良いクライアントはたくさんいます。

初心者ライターさんは、自分に自信を持てず、つい低単価案件に応募してしまいがちです。
良いクライアントと出会うことが成長の近道とも言えるので、応募する案件はしっかり選ぶようにしましょう。(良いクライアントの見分け方の記事は後日公開します)

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加藤 良大
加藤 良大
歴11年フリーライター。執筆実績23,000本、大手から個人まで取引先数は500以上。正確でわかりやすい記事を追求し、各ジャンルの専門家からも高評価を得ている。対応ジャンルは医療・法律・不動産・美容・M&A・ビジネス・マーケティングなど多岐にわたる。