ランサーズやクラウドワーク、ブログ経由などで仕事の相談をいただいたけれど、事情により請けられないといったことを経験している方は多いのではないでしょうか。
このような場合、相談者へ丁寧に返信する方、必要最小限の返信をする方、返信しない方に分かれます。
同じクライアントから今後も相談してほしい場合は、少なくともメッセージには返信しましょう。
また、相談してもらえる確率を上げるために、メッセージの内容を工夫することが大切です。
実績9,000本以上の医療ライターの経験に基づいた「相談された仕事を穏便に断る方法」をご紹介します。
仕事を断る理由
まずは、仕事を断る理由について確認していきましょう。主な理由は次の3つです。
・スケジュールが合わない
・クライアントの実績が少なくて不安
それぞれの理由について詳しくみていきましょう。
費用感が合わない
単価と仕事内容が合っていなかったり、自分の中で決めている最低金額に満たなかったりする場合などが挙げられます。
費用感が合わないのであれば、穏便に仕事を断る必要はないと思った方もいるでしょう。
予算は、案件によって異なる場合もあるため、今回相談された案件の費用感が合わなくても、他に抱えている案件であればマッチする可能性があります。
そのため、費用感が合わない場合でも穏便に断ることが大切です。
スケジュールが合わない
直近のスケジュールが埋まっており、2週間後の納品を希望したところ、断られてしまうといったケースがあります。
クライアントとしては、希望納期までに納品できるライターに依頼したいため、よほど魅力的なライターでない限りは他の方に依頼されてしまうでしょう。
スケジュールが合わないことが理由の場合は、クライアントに悪い印象を与える心配はほとんどありません。
むしろ、多数の案件を抱えている「人気ライター」という印象を与えられる可能性もあります。
クライアントが納品スピードよりもクオリティを重視していれば、次の機会に再び相談してもらえる可能性は十分にあるでしょう。
クライアントの実績が少なくて不安
依頼実績が少なすぎると、「本当に適切なコミュニケーションをとれるのか」、「問題なく支払ってもらえるのか」など不安に感じる方もいるでしょう。
ランサーズやクラウドワークスなどには、仮入金制度があります。そのため、料金の支払いについては特に心配はいらないでしょう。
ただし、成果物に問題があるということで繰り返し修正を求められ、最終的に受け取りを拒否される場合があります。(※双方に落ち度があるケースと、どちらかにのみ落ち度があるケースがあります。)
このようなトラブルを避けたいという気持ちが強すぎると、クライアントの実績だけで質を判断してしまい、良い案件を逃すケースもあるのです。
依頼の文面は丁寧か、こちらの質問に的確な返答をしてくれるか、不審な点はないかなどを確認しましょう。
実績が少なくても、このような項目に問題がなければ、請けてみてもよいと考えられます。
穏便に断る方法
次の機会に仕事を相談してもらえるように、穏便に断る方法について確認しておきましょう。
ポイントは次の4つです。
・気持ちとしては請けたいことを伝える
・得意ジャンルを伝える
・丁寧なメッセージ文にする
理由を明確に伝える
依頼を断る際に、次のようなメッセージを送っている方もいるのではないでしょうか。
またの機会によろしくお願いいたします。
期待に応えられないことについて謝り、またの機会に相談してほしいことを伝えているため、一見良い例に思えるかもしれません。
しかし、肝心の依頼を断る理由が含まれていないため、クライアントにしてみると、なぜ断られたのかがわからず、次の機会に相談してもよいのか迷ってしまうのです。
非常に魅力的なライターであれば、「参考までに請けられない理由を聞きたい」とクライアントから返信が来るかもしれませんが、基本的にそのようなことはありません。
必ず、今回の依頼を断る理由を伝えましょう。
また、費用感が合わないことを伝える際には、へりくだることをおすすめします。
「私は、○○円以上でしか請けていないため、お断りいたします。」などと伝えないようにしましょう。
「私は、○○円以上の案件のみお請けさせていただいております。これは、○○のテーマにおきまして、○○と○○の付加価値を提供できると自負しているためでございます。」
このように伝えれば、クライアントにも納得してもらえるでしょう。
むしろ、このようなアピールによって、単価を上げて再度相談してもらえることもあるのです。
根拠となる実績も提示できれば、より好印象を与えられる確率が高まるでしょう。
なお、クライアントの実績が少なくて請けるのが不安な場合は、その理由は伝えない方がよいでしょう。
不快感を与えてしまい、次回は相談してもらえない可能性が高いと考えられます。
「諸事情により」などと濁して伝えましょう。
ただし、他の理由の場合と比べて、次回に依頼してもらえる可能性はどうしても低くなります。
気持ちとしては請けたいことを伝える
クライアントは、自分以外のライターにも仕事を相談している可能性が高いということを覚えておきましょう。
3人に相談して2人に断られた場合、2人のどちらかに次回相談するのであれば、好印象の人に相談すると考えられます。
前向きな姿勢を持っているライターに相談したいと考えているので、依頼を断る際には、「気持ちとしては請けたい」旨をしっかりアピールすることが大切です。
「せっかくご相談いただきましたのに、ご期待に沿えず申し訳ございません。
私の気持ちとしましては、ぜひお請けさせていただきたいのですが、○○の理由によりお請けすることができません。
次回、ご相談いただけることがございましたら、その際にはぜひお請けしたいと考えております。」
得意ジャンルを伝える
次回、同じジャンルの案件が発生するとは限りません。そのため、今回相談されたジャンル以外の得意ジャンルを伝えておくことが大切です。
今回、相談された案件が不動産投資だったから、次回も投資関連の案件が発生するとは限りません。
医療や美容など、不動産投資とはかけ離れたジャンルの可能性もあるのです。そのため、得意ジャンルは全て伝えることをおすすめします。
実績やポートフォリオも伝えれば、該当ジャンルの案件が発生したときの依頼候補にしてもらえる可能性が高まります。
丁寧なメッセージ文にする
メッセージからは、送信者の人柄を感じることができます。シンプルで必要最小限のメッセージは、ときに素っ気ない印象を与えることがあるのです。
かと言って、無駄な文章を入れてしまうと、メッセージが読みにくくなってしまいます。
丁寧なメッセージ文を作り、「信頼感」を与えましょう。
ポイントは、次のとおりです。
・文末に自分の名前
・ご相談いただきまして、誠にありがとうございます。を入れる
・「~です。」ではなく、「~でございます。」を使う
穏便に断りたい場合にやらない方がいいこと
次回も相談してもらいたい場合は、次のようなことは避けましょう。
既読無視
既読無視は、最も避けるべきことと言えるでしょう。
「このライターは、自分にとって利益がなければメッセージの返信すらしない」という印象を与えかねません。
そうなると、今後そのクライアントから仕事の相談をされる可能性は限りなくゼロに近づくでしょう。
素っ気ないメッセージ
「お世話になっております。今回はスケジュールの都合上、お請けできません。また、よろしくお願いします。」
シンプルですが、素っ気なさを感じる方もいるでしょう。
あなたがクライアントの場合、このような方にもう一度相談したいと思うでしょうか。
こればかりは感じ取り方次第ですが、あまりよい印象を与えない可能性が高いでしょう。
出会いを大切にしよう
専門ジャンルのメディア運営、他社から依頼を請けてライターを探している会社、複数ジャンルを扱うアフィリエイターなどがクライアントです。
このうち、他社から依頼を請けてライターを探している会社は、非常に幅広いジャンルの記事を求めています。
そのため、今回の相談を断っても、次回また相談してもらえる可能性は十分にあるのです。
複数ジャンルを扱うアフィリエイターについても、「レスポンスの早さ」、「メッセージから伝わる信頼性」を重視していることがあるため、他ジャンルの案件を相談してもらえる可能性があります。
クライアントとの出会いを大切にして、次へ繋がるメッセージを送りましょう。