初心者ライターさんのよくある悩みの1つが規定の文字数を達成できないということです。クライアントから2,000字で○○についての記事を依頼されたけれど、そのテーマで2,000字なんて書けない!と投げ出したくなる方もいるでしょう。
確かに、テーマに対して多すぎる文字数が設定されているケースもあります。しかし、そのようなケースは稀で、構成や話を深堀りする方法が間違っているために文字数を達成できないケースがほとんどです。
そこで今回は、文字数が足りない場合に考えられる原因と対処法を初心者ライターさんにもわかりやすくご紹介します。
中見出しや小見出しを使っていない
2,000文字の記事の場合、大見出しが3~4つ、導入文とまとめがそれぞれ150文字程度の記事がほとんどです。この場合、導入文とまとめ合計300文字を引いた1,700文字を本文で満たすことになります。
大見出しが3つなら、1つあたり約570文字、大見出しが4つなら約430文字です。
大見出しで約570文字も書けない!という方もいますが、その場合は中見出しや小見出しを追加しましょう。大見出しが約100文字、中見出し1つにつき約230文字であれば書けるのではないでしょうか。
中見出しや小見出しは記事を読みやすくするための手法
中見出しや小見出しを設定すれば、文字数不足を防げるだけではなく、記事が読みやすくなります。
(例)薄毛の要因
大見出しだけの場合
薄毛の多くはAGAによるものとされています。AGAの発症には、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼ2型によってジヒドロテストステロンという悪玉男性ホルモンに変わり、毛乳頭細胞の受容体に結びつくことが関係しています。また、ストレスや食生活も薄毛に関係しているため注意が必要です。強いストレスは血管を収縮させるため、頭皮への栄養の供給を妨げる要因となります。また、冷えによって頭皮の血流が悪くなることもあります。
このように、大見出しだけで薄毛の原因を説明すると、AGAとその他の薄毛との差別化ができておらず、かなりごちゃごちゃしてしまいます。読みにくいうえに、それぞれの要因について掘り下げることができません。
これを中見出しに分けると次のようになります。
大見出し 薄毛の要因
薄毛の多くはAGA(男性型脱毛症)によるものとされています。AGAの発症には、男性ホルモンのテストステロンが5αリダクターゼ2型によってジヒドロテストステロンという悪玉男性ホルモンに変わり、毛乳頭細胞の受容体に結びつくことが関係しています。
また、その他にも次のような要因によって薄毛になるといわれています。
中見出し 強いストレス
・・・・
中見出し 栄養不足
・・・・
中見出し 頭皮の冷え
・・・・
このような形であれば、中見出しで各要因について掘り下げられるため、充実した内容の記事になります。
中見出しは基本的に使うものと考えて構成すれば、それだけで文字数不足に悩むことはかなり減るでしょう。
4,000文字など文字数が多い場合
4,000文字など少し多めの文字数になってくると、文字数不足に悩む方がぐっと増えます。4,000文字となれば、大見出しの数は6~8個は必要でしょう。導入文・まとめで合計300文字を引いた3,700文字を書くことになります。
大見出しが6つであれば1つにつき約620文字、8つなら約460文字です。
そもそも大見出しを6つなんて作れないと思う方もいるかもしれません。確かにテーマによっては6つ以上の大見出しを作ることは難しいです。その場合は、中見出しを増やしましょう。大見出しを深く掘り下げることで、4,000文字を達成できるでしょう。
(例)4,000文字・薄毛の治療法
この場合、リサーチ不足だと次のような構成になります。
大見出し 薬を使った治療
大見出し 注射を使った治療
大見出し 植毛
これらは薄毛の一般的な治療法であるため、「薄毛 治療法」などで検索すれば簡単に参照できます。この場合、「薄毛 治療法」で検索する人がどのようなことを知りたいのかを考えましょう。
「薄毛の治療法の種類を知りたい」これが大本命です。
薄毛の治療法の種類を知りたい人が他にどのようなことを知りたいのかを考えましょう。この場合は、「どこで治療を受けられるか」となります。
そのため、「薄毛はどこで治療できる?」といった大見出しを追加しましょう。
そして、各大見出しに次のような中見出しと小見出しを加えます。
大見出し 薬を使った治療
中見出し プロペシア
小見出し 飲み方
小見出し 副作用
中見出し ミノキシジル
小見出し 飲み方
小見出し 副作用
大見出し 注射を使った治療
中見出し 副作用
大見出し 植毛
中見出し 自毛植毛
中見出し 人工毛植毛
ここまで見出しが増えれば、4,000文字を達成することは容易でしょう。
このように、大見出しを増やしつつ、中見出しと小見出しを増やすことで、文字数不足に悩むことはなくなります。
規定の文字数設定に問題があるケースも
かなり稀ですが、規定の文字数設定に無理があるケースもみられます。これは、文字数が多い記事を納品してもらいたいという気持ちばかりが先行し、テーマに対する文字数の妥当性を十分に審査できていないことが原因と考えられます。
この場合は、クライアントに相談しましょう。クライアントの期待に応えようと、無理に執筆してしまう初心者ライターさんは少なくありません。その結果、思うように実力を発揮できず、低評価を受けることもあります。
ライター・クライアント双方に不利益をもたらすので、遠慮なくクライアントに相談しましょう。その際には、以下のポイントを押さえてください。
具体的にどこまでリサーチしたか伝える
リサーチ、構成の前に文字数達成が難しいことを伝えるのはNGです。具体的にどこまでリサーチしたのかを伝えるとともに、作成中の構成案を送りましょう。クライアントとしては、リサーチすらしていないのに規定文字数に問題があると言われても、どう対処すればよいかわからなくなります。
何文字なら執筆できるか伝える
リサーチ、構成案を作成した結果、何文字なら妥当と思われるか伝えましょう。その通りの文字数になるとは限りませんが、1つの意見として取り入れてもらえます。
競合サイトを提示する
指定KWでヒットする競合サイトを参照し、そのテーマでは規定文字数を達成できないことを伝えましょう。競合サイトが3,000文字の場合、同じテーマで8,000文字書くことは極めて困難です。
すでに記事を書き始めている場合は途中のものを送る
構成を組み立てた段階で文字数不足に気づき、クライアントに相談したいところです。しかし、執筆してから規定文字数に達することができないことに気づくケースもあります。
この場合は、アドバイスを欲しい旨を伝えて執筆途中の記事を送りましょう。そうすれば、情報を掘り下げられていないところを指摘してもらえます。
掘り下げれば、規定文字数に達することもあるでしょう。
クライアントには、「努力はしたが文字数を達成することが難しいため、文字数変更かアドバイスをお願いしたい」旨を伝えましょう。
妥当な規定文字数を設定しないクライアントが悪い!と言って、くれぐれも未完成の記事を納品しないよう注意してくださいね。
構成がうまくなれば文章にまとめる能力も高まる
構成を作るのがうまくなれば、情報を文章にまとめ上げる能力も高くなるでしょう。記事を書くときは、しっかり構成を作ってから執筆を始めるようにしてくださいね。いきなり文章を書いてしまうと、まとまりのない記事になってしまいます。